50代経営者が知っておきたい「人生の下山戦略」──セカンドキャリアと後半の生き方を考える
- 嵩龍 杉本
- 10 分前
- 読了時間: 6分

登るよりも難しい「下山」という選択
50代の経営者として、あなたは長年にわたりビジネスの最前線を走り続けてきたとおもいます。
数々の困難を乗り越え、組織を牽引し、成果を出し続けてきた。まさに「人生の山」を登ってきた人です。
でも今、ふと感じることはありませんか?
「これから先、自分はどこへ向かえばいいのか…?」
この問いは、多くの50代経営者が直面する現実です。
人生の下山 -つまり、セカンドキャリアや引退後の人生設計を考える時期に差し掛かっているということです。
経営者にとっての「人生のピーク」とその後
30代〜40代がビジネスキャリアの“登り”だとすれば、50代は「仕事の引き際」をどう考えるかが問われる時期です。
会社売却や後継者問題、役職定年、健康不安…それらが一気に現れてくるのがこの年代です。
「自分がいなければ会社は回らない」
「まだまだ現場で戦える」
そう思っていたはずなのに、ふと周囲を見渡すと、次の世代が力をつけてきている。
気づけば、社内外での「役割の変化」が始まっています。
このとき初めて、「経営者としての下山ルート」をどう歩むかを考える必要があるのです。
なぜ“下山”は難しいのか?
人生の登山と同じく、登るときはゴールが見えています。
売上目標、上場、成長戦略、企業の拡大…。すべてが明確です。
道に迷っても、上を見上げてば、ゴール(山頂)が見えます。
しかし、下山には「明確なゴール」がありません。
しかも、どのルートを選ぶかで大きく景色が変わる。
選択肢が多すぎて迷ってしまうのです。
セカンドキャリアとして再起業?
投資家として次世代に関わる?
地方移住してスローライフ?
社会貢献活動やNPOへの参画?
可能性はあるけれど、「自分にとって本当に意味のある道」がどれかは、誰も教えてくれません。
実例:ある経営者が直面した「下山」と再出発
ある地方都市に本社を構える、老舗の医療機器関連企業。
創業から60年以上、歯科医療分野で堅実に実績を積み重ねてきたその会社は、地域社会にも深く根ざし、多くの顧客から信頼を集めていました。
その企業の経営を担っていたのは、海外経験もある視野の広い経営者。事業承継後は新たな改革に挑戦し、IT導入や新サービスの拡充などを進めてきました。
しかし2024年、長年にわたる会計処理の不適切さが表面化し、企業は多額の負債を抱えたまま、法的再建の道を選ばざるを得なくなりました。
この出来事は、経営者としての「下山」の難しさを象徴しています。
どんなに順調に見える企業でも、積み重なった問題がいつか形を変えて現れる。
そして、経営者はその全責任を自ら背負わなければならない立場にあります。
この経営者は、困難な状況に正面から向き合い、債権者や従業員に対して謝罪し、誠実な再建方針を打ち出しました。
それはまさに、「下山」における理想的な姿勢の一つといえるでしょう。
転んでもなお、自分の足で立ち上がり、歩き出すこと。その姿は、多くの経営者にとって示唆に富んだケースとなるはずです。
「俺は“降り方”を知らなかった」──元社長の体験談
また、ある会社を売却した50代後半の元経営者、Bさんの言葉が印象的でした。
「誰もが登り方は教えてくれたけど、降り方を教えてくれる人はいなかった」
資産的には成功を収めていたものの、肩書きや役割を失ったことで、アイデンティティの空白に直面したのです。
経営者にとっての「引退後の人生」とは、ただの余生ではなく、再定義のフェーズ。
自分が何者であり、今後どんな価値を提供していけるのか。 それを考えることが、“賢い下山”につながっていきます。
上手に下山するための3つの視点
1. 自分にとっての「ふもと」を明確にする
退職後、セカンドキャリア、引退…。どの道を選ぶにせよ、「どう生きたいか」を明確にすることで、道が見えてきます。
2. “登りの自分”から自由になる
過去の実績にしがみつくのではなく、それを“資産”として次の世代や社会に還元する視点を持つこと。
3. 次の“山”を見つける
下山は終わりではありません。むしろ、新たな冒険の始まりです。
第二の挑戦や、全く異なるフィールドでの貢献が、あなたの人生をさらに豊かにしてくれるはずです。
下山は「終わり」ではなく「変化」
50代という年齢は、決して衰退ではありません。
むしろ、これまでの経験や知見を活かして、「新たな価値」を生み出せる年代です。
人生100年時代。 この先の人生を、ただ静かに終えるのか。
それとも、新たな「自分」を生き直すのか。
選ぶのは、あなた自身です。
あなたは今、どの山を下っている最中ですか?
セカンドキャリアや人生後半について、感じていることをぜひコメント欄で共有してください。
あなたの一言が、誰かの灯りになります。
▼ 経営者としての「次の山」に向かうあなたへ──『幸動力コーチング』のご案内
ここまで読み進めてくださったあなたは、きっと、人生の「下山」や「セカンドステージ」について深く考え始めているはずです。そして、「次はどう歩んでいけばいいのか?」という静かな問いを、心の中に抱いているのではないでしょうか。
もし今あなたが、「本当に自分らしい人生を歩みたい」と感じているなら――杉本が提唱する『幸動力コーチング』を、ぜひ知ってください。
『幸動力コーチング』とは?
それは単なる行動促進や課題解決の手法ではありません。
「人が本質的に求めている真の幸福を、自らの力で掴むための、自己理解・自己統合・自己超越を支援するコーチングメソッド」です。
経営者として多くの役割を担ってきたあなたも、どこかで「自分の本当の願い」や「魂の声」から離れてしまってはいませんか?
幸動力コーチングでは、以下のような深い探究を行います:
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幸せを感じる行動習慣(How)を定着させること
周囲に良い影響を与える(What)行動を促すこと
こうしたステップを通じて、「表面的な成功」ではなく「本質的な幸福(幸動力)」を育てていくのです。
幸動力コーチングを支える3つの力
① 幸動力(こうどうりょく)
自分が本当に幸せである状態を知り、その方向へ主体的に動く力。
② 幸働力(こうどうりょく)
働くことを通じて魂の喜びを感じ、使命を果たす力。
③ 幸導力(こうどうりょく)
得た幸せや気づきを周囲に波及させ、他者をも導く力。
経営の“次”に、本当の自分を生きる
『幸動力コーチング』の究極の目的は、人生というテーマパークで、喜怒哀楽すべての感情を味わい尽くし、自らの魂の本質に目覚めること。
登り詰めたあなただからこそ、今、次の冒険を始める準備ができているのです。
下山は終わりではなく、本当の自分と再会する旅の始まり。
ぜひ、あなたの“次の山”を、一緒に見つけていきませんか?
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