レゴシリアスプレイで地域の思いをカタチにして集約をする_三谷小学校最後の授業
- 嵩龍 杉本
- 4月5日
- 読了時間: 5分
三谷小学校跡地活用に関するワークショップ(最後の授業)報告
金沢市、2025年3月22日 – 三谷小学校(金沢市宮野町ニ277)は、令和6年度(令和7年3月31日)をもって不動寺小学校に統合され閉校しました。閉校にあたり、歴代卒業生や歴代教職員、地域の住民が集い、三谷小学校の思い出を語り、これからの三谷小学校および三谷地区のあり方、活性化について語り合い、未来につなげる最後の授業を開催することになりました。
三谷小学校は、石川県金沢市内の金沢駅から車でわずか20分の中山間地にあります。1991年4月に三谷小学校、牧山小学校、竹又小学校、土子原小学校の4校が統合し、開校しました。
イベント概要
三谷小学校閉校式実行委員会(三谷を考える会)は、三谷小学校の歴史と未来を考える3回のイベントを企画しました。
1. 背景
2025年3月をもって閉校となった三谷小学校の跡地利用について、住民の皆さまの意見を反映させるべく、ワークショップを実施しました。本報告は、住民から寄せられた声を集約し、今後の方向性を検討するための基礎資料とするものです。
2. 実施概要
実施日:2024年8月14日、12月29日、2025年3月22日
場所:旧三谷小学校
参加者:地域住民、小学生、中学生、保護者、高齢者、地域関係者 等(のべ350名)
収集方法:
レゴ®シリアスプレイ®を活用したワークショップ形式の対話と記述
第1回目(令和6年8月14日) テーマ:過去を振り返る 三谷小学校の思い出を語る
第2回目(令和6年12月2日) テーマ:未来を考える 三谷小学校、三谷地区のあり方を考える
第3回目(令和7年3月22日) テーマ:未来につなぐ
最後の授業は、参加者が自由に意見を交換し、三谷地区の過去を振り返り未来を共に考える場を提供するために、GoogleやNASA、TOYOTA、ソフトバンクが導入したレゴ®シリアスプレイ®を活用したワークショップ形式で行った。
3.ワークショップを通して抽出された意見
A. 自然との共生・保全
「自然豊かな三谷の良さを残したい」
「川・山・畑などを生かした体験ができる場所に」
「自然の中でゆったりと過ごせる空間」
B. 多世代が集える場
「子どもから高齢者までが安心して過ごせる場所」
「老人ホームやデイサービスとしての活用」
「子どもが遊び、大人が憩える公園のような施設」
C. 地域の学びと交流の拠点
「農業・スポーツ・文化活動の体験ができる場」
「いろんな人が集まって学び合える」
「学校の建物を活かした地域の“学び舎”」
D. 地域資源の活用と観光
「温泉を掘って観光施設に」
「伝統工芸や地元の味を体験できるカフェや工房」
「キャンプ・宿泊施設・リノベーション古民家」
E. 思い出・歴史の継承
「卒業生が集まれる場所」
「地域行事や祭りの拠点として活用」
「壊さず残して欲しい、心の拠り所に」
4.方向性の仮説
住民の声から導かれる、未来の三谷小学校跡地のあり方:
"自然と人が共生し、多世代が集い、学び・癒され・つながる地域のシンボル"
この方向性をもとに、以下のような施設構成も考えられます:
里山と調和した 体験学習エリア(農業・クラフト・アウトドア)
多世代交流スペース(カフェ・談話室・イベントスペース)
季節ごとの自然・文化イベントを開催する 地域ホール
宿泊もできる滞在型のリフレッシュ施設
5.まとめ:三谷地区への応用モデル
活用分野 | コンセプト | 実現例 |
観光 × 教育 | 三谷自然体験ステイ | 宿泊+体験施設(農業・森) |
移住 × 働き方 | 三谷ワーケーション拠点 | リモートオフィス+滞在拠点 |
学び × 地域資源 | 三谷オープンスクール | 地元講師による文化継承 |
福祉 × 多世代交流 | つながる地域ステーション | 子・親・高齢者の居場所 |
芸術 × 地域発信 | 三谷アートラボ | 地元の自然と感性を表現 |
6.今後に向けて
本報告書をもとに、町内会、行政、地域団体と連携した活用計画の具体化が求められます。
住民参加型の検討会を継続し、次世代にとっても誇れる場所として再生していくことが期待されます。
7.レゴシリアスプレイを活用することのメリット
「レゴ®シリアスプレイ®」は、ただの研修手法ではありません。レゴ®ブロックを使ったこのユニークなワークショップは、企業の新入社員から経営層、教育機関の学生や教職員、さらには行政や地域住民まで、幅広い対象者に適用可能です。それぞれの立場や背景に応じて、創造性を引き出し、コミュニケーションを活性化させ、課題解決への糸口を見つける力を提供します。
今回のワークショップではのべ350人以上の参加者の意見をブロックで表現をしたのちに、言語化を行った。
まず、潜在意識下にある言葉にできない思いをレゴブロックで、まずはカタチづくり、その後、ブロックのカタチ、色、ブロックの種類などを問にあわせて意味づけをして語ることで、これまでにない知見や視点を自ら手に入れることができる。また、ブロックを通して語ることで、心理的安全性が担保された場ができ、誰もが100%自分の意見をのべることができるようになります。
今回のように、タウンミーティングのような会場で、参加した地域350名以上住民の意見を短時間で100%拾い上げることができるのはレゴ®シリアスプレイ®を活用したワークショップならではです。
株式会社できるでは、今後も、地域のタウンミーティングでのレゴシリアスプレイ®を活用したワークショップの提供をおこないます。
Comentarios